マイナーなピアノ協奏曲探訪

ダイエットは明日から。 ― パルスイート

コンサートのプログラミングは今後変わって行くのか。変わって行かないのか。変わるべきなのか変わらないべきなのか。

そう、基本的に人は変われません。三つ子の魂100まで。音楽会も、このままじゃだめだ、聴衆は高齢化しているし、若者はコンサートホールに来ないし、といわれ、あちこちで散発的に変化を目指した公演が行われていますが、劇的に何かが変わろうとはしていません。

プログラミングについてもそうで、なかなかマイナーとされる曲がプログラムに載ることが少ないです。いつまでたってもショパン、ベートーヴェン、ショパン、ベートーヴェン、そうでなければショパン、ベートーヴェンとかがもっともポピュラーなプログラミング。あるいはベートーヴェンとかショパンだね。そして時々はベートーヴェンかショパン。

だから、変わらなきゃ、と思う人も少しはいるのですが、なかなか変われません。むしろ変わらないことが重要なのかも、とすら思うほどです。しかし、変わらずベートーヴェンやショパンを演奏していても「昔の誰それはもっとよかった」「今の演奏家は軽い」とかそういうね、もう絶対的に過去を神格化する人たちがわいてきますのもまた問題ですね。

やっぱり音楽は生で聴いてなんぼですから(という前提でいますがそのうちそれも崩れるのかも)、過去の演奏を持出して現代の演奏家をおとしめるというのは不毛ですよね。と書いたら猛烈に反発する人もいそうですが、建設的な話をしようぜ、とは思うのです。

そこで、今日のお題ですが、知られざる名ピアノ協奏曲はなに?BBCが2013年に、現役のピアニスト達にきいてみたQ&Aがあるんですが、好奇心の旺盛なみなさま、ぜひこれらの曲目を聴いてみて下さいね。

スティーヴン・ハフ:ドヴォルザーク
ジャン=エフラム・バヴゼ:ピエルネ
ダニー・ドライヴァー:チゾームの第2番
イモジェン・クーパー:サン=サーンスの4番、フランクの交響的変奏曲
マルク=アンドレ・アムラン:メトネル第1番
キャスリン・ストット:カバレフスキー第2番
小川典子:セーヴェルー
ジョナサン・プロウライト:ジェレンスキ
エフゲニー・スドビン:メトネル第1番
ペーター・ドノホー:ブリス
ピアーズ・レーン:ブゾーニ
ハワード・シェリー:フェルディナント・ヒラー
BBCの編集者:アディゴザレフ、ハウエルズ、アルウィン

ま、そもそも尋ねたのが英語圏のピアニストというか、おそらくイギリスから、英語で?コンタクトを取りやすいピアニストに限られていますが、皆さんの聞いたことのない作品が並んでいますか?

よければ以下のリンクからYouTubeで大体の曲が聴けますから、聴いてみて下さい。ベートーヴェンとかショパンとか、ラフマニノフとかではない曲を聴きたい方におすすめ。でもライブでは今後も滅多に聴けないかも知れない。

http://www.classical-music.com/article/forgotten-piano-concertos

無名な曲はやっぱり駄目な曲なんだよ、と得意げな顔で断罪するか、無名な曲こそ素晴らしい作品がある!と目を輝かせ、誰も知らない(自分しか知らない、もしくは知っている人は極めて少数である)、と密かに悦に入るのか。・・・・さあ、あなたはどっち!!

・・・どちらもあまり建設的ではないかも、ですがね。