エリザベート王妃国際コンクール、出場者発表(ヴァイオリン部門)

わりかしカオスな香りがする今年のロシアのチャイコフスキー国際コンクールですが、その一方で、エリザベート国際コンクールの出場者が発表されています。

ちなみにエリザベート国際コンクール今年の開催はピアノ部門ではなくヴァイオリン部門です。いったい何人が予備審査に応募したのかはここには書かれていませんが、出場者は71名に決まったそうです。

ばっちり見やすい一覧表がここにpdfで出ているので軽く見てください。そしてすぐ驚いてください。おっ、日本からの参加者が一番多い!(数が多いければいいというものではありませんけれど)そしてそれに韓国が続いている、と。

(+4*など、*マークが付いているのは二重国籍の保有者だそうですが、とりあえずその国の国籍で出ることにした人たちのようです。わざわざ二重国籍を書き出しておく理由について想像がつかないのですが、何らかの理由があるのでしょう。)

いや、しかしながらよくよく他の国も見ていきますと、韓国系あるいは中国系と思われる方々の名前がちらほら、いやむしろ結構な数でありますね。日本人、あるいは日系の方だと思われる出場者は他国に入っていませんので、日本人が最多だと言っていいのかという点はとりあえずクエスチョンマークといったところでしょうか。

例えばただ一人のベルギーからの出場者はおそらく中国系で、カナダの4名のうちの2名もアジア系ですね。さらにアメリカの7+4*の11名に目を向けてみますと、3番目に名前のあるMs. Laurel Gagnon以外は全員アジア系っぽい。

そしてドイツからの参加者がただの一人もいない点、特筆すべき点のように思います。なんとドイツ人がいない!!

・・・・が、ちゃんと最近のコンクール出場者の傾向とか統計をみたわけじゃないからドイツ人が最近コンクールに出てこないのかどうかがいまいちわかりませんね。アランク=アルゲリッチ財団とか、世界コンクール連盟とかがこういうの統計とって出してくれると嬉しいなと思いますが、なかなか簡単ではないでしょうね。

いやしかし、そもそもなんでコンクールは国籍を表示するんだろうか?とか考え始めたらよくわからなくなってきましたが、やっぱりオリンピックのようにナショナリズムが高揚するからなのでしょうけれど、ここまでなんかアジア系があちこちに散らばっている、ということになるとナショナリズムもなかなかに高揚して行きにくいのではないか、って思ってしまうのは間違いでしょうか。