金曜日のホロヴィッツ、ラフ3編

我々はどうしてホロヴィッツが好きなんでしょう。あの危うい笑顔の影にとてつもない癇癪が隠れている、なんてことは、部外者である私たちには関係がない。関わりを持った人たちは本当にいろいろたいへんだったでしょうがね。

というわけで金曜日なので、今週はホロヴィッツの動画でもYouTubeで観ようぜ!

今日はラフサンの省略形で呼ばれるラフマニノフのピアノ協奏曲第3番だ。1978年、ズービン・メータ指揮ニューヨーク・フィルとの共演。録画はドイツ・グラモフォン。さあさあ、観なさいよ。弾いているのは75歳の老人ですよ。あり得なすぎる。嵐のミスタッチとか言わないで楽しもうぜ。

ああ、なんと素晴らしい福音のお言葉なのでしょう。44分間の至福。

これ、ホロヴィッツファンならおなじみの映像でしょう。LDを買って、目がすり切れて見えなくなるぐらい観たと思うんですよね(LDって「レーザーディスク」のことだよ。でかいCDのおばけみたいな円盤だよ。CDも分からない世代、、、ってのはさすがにまだいませんよね?ゲームボーイは確実に忘れられていますが、CDはまだ大丈夫のはず)。

そして今回注目したいのはこの曲の第3楽章の、本当に最後の方ですね。40分を超えたあたりです。2カ所あるよ。

(A)ガッツポーズのホロヴィッツ。うっひょう-!これを観て一緒にガッツポーズをしたことのないやつはホロヴィッツファン失格だ。出直してこい。

(B)もう一個はそのさらに後。コーダのラッシュ部分だね。うおお、ずれまくるホロヴィッツ。入りがずれたよホロヴィッツ。オケが半拍ずれちゃっている!!・・・うおおやべえええ!!メータ合わせてこいよ、早く合わせろよ!!かっこつけて棒振ってないで合わせろって!!・・・と手に汗を握ってメータに向かって(テレビに向かって)絶叫したことのないやつはホロヴィッツファン失格だ。さあ早く出直してこいよ!!!

ふう、これだから金曜日は荒れ模様なんだ。