第二次世界大戦で戦場に投下されたスタインウェイ

戦争中に、兵士たちの士気を高めるというのは大変重要なことだったそうですね。戦争を知らない我々は想像をするしかないのですが、死と隣り合わせの戦場で、いかにして戦う意思、生きる意欲を高めていくのかと言うのは大変な課題なのだろうな(課題だったのだろうな)と思います。

第二次世界大戦のとき、アメリカ軍はそのためにスタインウェイのピアノをなんと、パラシュートで文字通り投下したこともあるそうです。本日早朝、目が覚めて眠れなくてスマホをぽちぽちいじっているときにこの記事に行き当たって初めて知りました。朝4時の発見。

すごいことしますね。そしてこの話はアメリカでもあまり広くは知られていないのだとか。

http://www.michiganradio.org/post/how-do-you-get-piano-battlefront-push-it-out-airplane

兵隊にはかならずピアニストあるいはピアノが弾ける人がいたそうですから、かなり有効だったのでしょう。

さすがにグランドピアノは投下されず、アップライト。しかも、特別に作られた超軽量型で、この記事によりますと、通常のこのサイズのピアノには金属が130kgぐらいある?そうですがその約10分の1近くにまでスリム化されていたそうです(総重量は未記載)。もちろん楽譜がついていた(軽いクラシック、賛美歌、軍歌、ポップスなど。一番難しかったのは、その当時流行していたブギウギの音楽で、実はこれの受けがとてもよかっったそうです)とのこと。

このページにも詳しく書いてありました。
https://www.victoryvertical.com/

These 40-inch, boxlike instruments, which contained no more than 33 lbs. of metal, came with sheet music, instructions and tools for tuning and repair, as well as handles for easy transport. The enthusiastic response to the first shipment of 405 pianos resulted in more orders for O.D.G.I. (Olive Drab Government Issue) “field” pianos, and when production ended in 1953, 2,436 “Victory Vertical” pianos had been shipped to troops on three continents, and countless hours of diversion, education, entertainment, worship, enrichment, and outreach had been provided.

高さは約100センチ、箱のような形で、金属は約15kg以下。楽譜、調律と修理のための説明書、持ち運びのためのハンドルつき。最初405台が生産されたが、大変好評だったため、1953年までに2436台が3つの大陸の軍隊に送られ、教育、エンターテインメント、礼拝、レッスン、アウトリーチなど様々な用途で用いられた。

上のページにはいくつかおもしろい写真ものっていましたからぜひ見てみてね。音源はないかとちょろっと探したけれど見つからない。見つけたor知っているという人がいたらぜひ教えてください。