ヴァルドゥイ・イェリツィアン Varduhi Yeritsyan(1981-, アルメニア)について

なんとかネンとついたらフィンランド人。なんとかアン、とかそういう名前がついたらアルメニア人。そのように聞いたことがあります。代表的なアルメニア人はハチャトゥリアン。確かにアンが付いている。

今日採り上げるピアニストはヴァルドゥイ・イェリツィアン。この人もアンですね。わかりやすい。1981年生まれ。ブリジット・エンゲラーに学んだそうです。パリでも学び、ラ・フォル・ジュルネ、ロック・ダンテロン、ピアノ・オ・ジャコバンなどの音楽祭で演奏。パリのシテ・ドゥ・ラ・ミュジークやアムステルダム・コンセルトヘボウ、チェコ・フィルハーモニーなどで演奏しているそうです。ソヒエフやアルティノグリュなどの若手著名指揮者と共演歴あり、といったプロフィールですね。結論として(結論として?)アルメニア人の顔は日本人よりもずっと濃いですが、この方も濃いです。美人ですね。

公式サイトはこちら(フランス語のみ):
http://www.varduhiyeritsyan.fr/

この人が最近リリースしたスクリャービンも面白いのかもしれませんが、私としましては、Letters from Armenia「アルメニアからの手紙」と題したアルメニアの作品集のCDというのが気になりました。こちらも最近リリース。ナクソスミュージック・ライブラリー有料会員ならここから聴けます

アルメニアの作曲家って、みなさんどれほどご存知でしょう。もちろん世界的に有名なハチャトゥリアンがいますが、それ以外に誰がいる?

私はコミタスとか、ババジャニアンぐらいしか知りません。コミタスの作品はあのグリゴリー・ソコロフもレパートリーにしていて、シャンゼリゼ劇場ライブのDVDにも収録されているので、ピアノマニアの方はよくご存知でしょう。

しかしもっとディープなアルメニアがこのCDにはあります。ドゥドゥクという不思議な哀愁の漂う民族楽器(音だけ聞くと弦楽器か管楽器かわからない、とイェリツィアンが言っていますがリード楽器です)との作品など、エスニック情緒あふれる音楽があります。気持ちいい。ずっと聴いていたい。

アルメニアはとても治安のいい国らしいです。最近私の友人(日本人)もアルメニアの首都エレバンにあるコミタス音楽院でコンサートをしたらしいのですが、オーガニゼーションが激ゆるで、めちゃくちゃ楽しかったらしいです。