サン=サーンスの動画でも見て暑い夏を過ごしましょう

暑い。ものすごく、暑い。外に出るのもおっくうだ。ひたすらおうちに引きこもる、そんな毎日が続いていますが皆様お元気ですか。

こんな日は昔の動画でも見るに限る。というわけでサン=サーンスの動画を、本日はご覧下さい。

サン=サーンスってものすごい厳しい人だったと言うことはご存じですか。たいへんな早熟で、天才で、他の人が阿呆に見えてしかたなかったんだとか。管弦楽法にもとてもよく通じていて、ストラヴィンスキーの春の祭典では冒頭のファゴットの使い方に怒り狂ったとか読んだことがあります。

とはいえ、サン=サーンスのピアノ作品でそこまで超有名なものはありませんよね。作品の数はすごく多いのに。不思議だ。サン=サーンスのピアノソロの代表作って、なんですか?

ね、悩んじゃいますよね。死の舞踏?まああれはリスト編曲だしね。

それはともかくとして、サン=サーンスはピアノが上手だったのです。この映像をご覧下さい。もともとは音の出ないサイレントフィルム。そこに別の録音をかぶせているんだそうですが。

サン=サーンスがこの曲(かわいいワルツ 作品104)を弾いた音源は、少なくとも2種類残っていますが、これは1919年11月24日の録音かと思われます。いまからおよそ100年近くも前の録音ですよ。サン=サーンス死の2年ぐらい前、84歳であります(もうひとつは1904年6月26日の録音!)。しかし姿勢も大変しっかりとしているし(映像はもっと若い頃の映像の可能性がありますけれど)、指もはっきりと回っている。打鍵も安定しています。

サン=サーンスはやっぱり凄い人なんですねえ。それにしてもこの動画、最後にどや顔で一瞬こちらを見る感じが愛らしい。世界に愛が満ちそうなドヤ顔であります。今年の夏はみなさん、サン=サーンスで決めてみるのはどうでしょうか。