ジョージ・リとハードな旅

ジョージ・リの事をしばらく忘れていました。ジョージ・リの背は高くはありません。身体に恵まれているというわけではありませんが、いいピアニストです。

そのジョージ、ヴェルヴィエ音楽祭に出演するという投稿があった後、そのほぼすぐ後に、ニューヨークフィルのコンサートに出演するプロモーション動画に出演していました。曲目は同じだけど、相当間隔が短いですね。

7月19日木曜にスイスのヴェルヴィエ音楽祭で演奏したのち、7月22日日曜にはコロラドのヴェールというスキーリゾートでニューヨーク・フィルとの共演。ニューヨーク・フィルとは初共演。

ヴェルビエ音楽祭:
https://www.verbierfestival.com/en/concert/jeu-19-juillet-19h00/

ニューヨーク・フィルの公演:
https://www.bravovail.org/tickets-performances/orchestra-concerts/new-york-philharmonic/mendelssohn-saint-sa%C3%ABns/

なるほどと思ってジョージ・リの公式サイト、スケジュールページを確認しました。
http://www.georgelipianist.com/concerts/

20日朝早くにヴェルヴィエを出たら、ジュネーヴから飛んで同じ日の遅い夕方にはコロラドのベールに到着できる。21日にリハーサルをして22日本番だ。26日にはハリウッドボウル(LAフィル)の公演があるからまたすぐにロサンゼルスに飛ばないといけませんね。それが終わったら8月1日にリンカーンセンターでリサイタルとありますから今度はニューヨークへ。

ここから解ることは何か。7/18と21の写真は同じポロシャツを着ています。旅はなるべく軽装が基本ですね。

・・・いや、そうではなかった。

ニューヨーク・フィルのような大きなオーケストラは、こういうコンクール出身者でもいきなり定期演奏会には呼ばず、こういうバカンス的なコンサート、あるいは言葉は選ばなければなりませんが、地方都市ツアーで一度弾いてもらう。評判が良ければ定期へ、ダメならもう二度と呼ばない。そういう動きをする事が多々あります。

つまり昨日のコンサートはジョージにとってかなり勝負の意味合いのある公演だったわけです。緊張したでしょうね。その緊張を見事な演奏へとつなげられる人だけが成功への道を歩めるのです。

世の中のピアニストは本当に公演の一つ一つが勝負ですが、今回のケースはけっこうきついですね。タフなオーケストラ×タフな旅。ジョージは成功したのか。気になるところであります。