ピアニストがキャンセルするとき、その理由

ピアニストも人間ですから、常に万全というわけではありませんね。気分が悪かったり病気だったり、怪我をしたりします。

そして最悪の場合、予定していた公演を中止にせざるを得ないケースもあります。そう、魔の単語「キャンセル」です。チケットを買っていた人はがっかり。主催者は真っ青。

日本では、こういう時、リサイタルなどは中止になることが多く、室内楽公演やオーケストラの公演の場合は代役が出てくる場合が多いです。代役なら「払い戻しをしてほしい」と思う人もいるでしょう。

対応は分かれますが「払い戻しはしない」と公式に発表される場合の方が多いでしょうかね。

昨日のニューヨーク・タイムズ紙に出ていた記事ですが、ピアニストのキリル・ゲルシュタインが一昨日のニューヨーク公演をキャンセルしたそうです。上の画像はそのキャプチャです。そのキャンセル理由が「妥協できない芸術的相違」。“irreconcilable artistic differences.”

これ、最近聞くようになったフレーズですが、ようするに・・・いや、ようするになんてまとめちゃうと乱暴ですし間違っている可能性もあるんですが、まあおそらくのところ喧嘩になっちゃったんだろうなあ。リハーサルあるいは打ち合わせをしている最中に。

本人いわく、病気だと言ってキャンセルするのはいいけど、それは本当じゃないから、ということらしいです。

アーティストにはむちゃくちゃ頑固な人や突然爆発する人(激怒して我を失う人)なんかもいますから、こういうトラブルは今後もなくならないでしょうね。どちらか、あるいは双方がキャンセル。あちゃー、やっちまった。でももうどうにもしようがないか。さて、主催者はそれをなんと公式に発表するのでしょう?

ネットが発達したこの時代、いい加減なウソをついてバレてしまうとあっという間に拡散、炎上しますから頭を悩ます問題です。それでこんなフレーズが使われるようになってきたのでしょう。なんだか煮え切らないような、もやもやする表現ですが。あ、ねもねもする、かな?

そもそも、ねもねもの意味がわかりませんが。