バレンボイムとパワハラ問題

セクハラで著名指揮者のデュトワやガッティが仕事を追われたのはつい先日のことのようです。発端となった指揮者ジェイムズ・レヴァイン(レヴァインはピアノもめちゃうまかったんだぜ?)についてはそもそも半引退のような状態でしたが、少年がお相手だったためさすがに世間的にも許されない雰囲気。戻ってこないような気もします。

しかしデュトワは徐々に戻ってきつつありますし、ガッティもしかり。今年の別府アルゲリッチ音楽祭にデュトワはしっかり出演が決まっていたりするのをみて、なるほどと思いました。元妻も助けてあげているのでしょう。・・・・なるほど。

そしてパワハラも暴露の時代へ。誰が標的になっているかというと、バレンボイム。バレンボイムの独裁者ぶりはかねてよりもれ聞くところではありますが、ここまではっきり実名で攻撃されているのは初めてではないでしょうか。

これとか:
https://slippedisc.com/2019/02/barenboim-blast-timpanist-hits-back/
日本語だとこういうブログも:
http://blog.livedoor.jp/haydnphil/archives/52466868.html

ライオンの群れのボスがやがて追われ世代交代をしていくのと同様、なのでしょうか。人間の世界でも力が弱まってきたボスが攻撃されやがて退き、非業の死を遂げる、そんなことがしばしば起こってはきたのではないか。みたまえ、カラヤンだってそうだったではないか。

いやしかし指揮者という職業は本当に大変です。100人からの、プライドの鬼のように高い音楽家を相手にするわけですから、いい人というだけでは務まりません。バレンボイムも、そういう人たちの間を渡り歩いてきた。さらには、得た権力を利用して様々な恩恵を音楽家たちに与えてきたのではないでしょうか。・・・って、あれ?やっぱりカラヤンと同じようなパターン?バレンボイムがいなくなった後、やっぱりバレンボイムは偉大だった、といろんな人が手のひらを返すのでしょうか。どうでしょうね。

蛇足になりますが、指揮者に限らず、ピアニストだって同じことです。パワハラの塊みたいなピアニストもいます。ピアノを一人で弾くだけだからパワハラなんて関係ないと思いますでしょうか。残念ながら答えはノー。マネージャー含む関係者、弟子筋、そういった人たちに対してかなりきつくあたるピアニストもいます。ホロヴィッツだって癇癪もちだったしね。

お客様の前ではものすごい笑顔でも、関係者たちにはめちゃめちゃ厳しい。「モンスター」とさえ言われる爽やか系のピアニストが存在するのですよ。そして今いじめられているその弟子筋がやがて師匠を見習って同じことをする、この繰り返しが起こって・・・・いるのかもしれません。でも大体の人はいい人そうに見えていい人なのでご心配なく(ご心配なく?)

人間として難しい人でも音楽はやたらめったらすごい、というケースもあるのでなんとも言えないのですが、なんでもなかんでも白日のもとにさらされるこのご時世においては、パワハラの人、セクハラの人は今後減っていく、のかな?やっぱり減らない・・・のかな?わからないですね。ああああ、怖くなったので昼寝します。