ユンディ、炎上中

中国人の人気ピアニスト、ユンディが炎上中です。一度だけでなく、この数週間で何度も炎上している。

ショパンコンクールの審査員を務めている最中だったにもかかわらず友人である著名俳優の結婚式のために数日審査員をお休みし、さらにその期間中に微博(中国版のツイッター)で配慮のない発言をしたと炎上しました。審査中もスマホばっかり眺めていたとかいう噂まで流れるしまつ。これが第一弾。

先日のソウルにおいて協奏曲の演奏中に混乱して止まってしまった。のみならずオーケストラと指揮者のせいにするようなしぐさを見せた、とか、予定されていたサイン会をせずにホテルに直行、さらにはその数時間後、微博(中国版ツイッター)にふざけた投稿をした、と炎上。これが第二弾。日本語で読める中国のメディアも叩いています。たとえばレコードチャイナとかを御覧ください。

そして昨日の福岡公演でもやはり調子は上がらなかったようで、楽譜を見ながらショパンのバラ―ドを演奏したにもかかわらず、弾けない、難しいところで極端にスローテンポになる、なんども同じ箇所を演奏する、というグダグダとのことで、こんどは日本人のブログでも叩かれています。これが第三弾。

なお、ミニ知識コーナーですが・・・ピアニストは楽譜を見たからといって、その曲を上手に弾けるものではありません。ユンディのケースは、暗譜ができていなかったということはないと思いますが、精神的に追い込まれていたのではないでしょうか。楽譜は精神安定剤という意味合いで置いたのでしょうが、普段楽譜を見ずに演奏している人が突然楽譜を見ながら演奏すると、かえって失敗することも多いです。

ユンディは今月東京にも来ます。招聘元ジャパン・アーツのサイトによると11日、16日、20日と3公演が予定されいてる。

コンクールで優勝することは出発点であって、到着点ではない。このままではユンディの先行きはあやしい。思い切ってホロヴィッツを真似て一時引退をするという選択肢もありかもしれません。ホロヴィッツも精神的にもろいところがあって、ステージ上でいろいろやらかした事があるそうです。そこでちょっと引退。リセットボタン、ボチー!

ホロヴィッツの時代とは違い、現代ではあっという間に世界中に広まる分、余計に注意が必要ですが、いろいろな問題からカムバックしてきた人たちもたくさんいるわけですし、なにより人間である以上、常に絶好調でいられるわけではありません。いちど演奏活動から身を引いて、改めて自己の芸術を見直すということもありですよね。

参考:
クラシック音楽速報
http://classical-music.blog.jp/archives/1044127074.html

福岡公演を聞きに行った方の嘆きのブログ
http://ameblo.jp/ryoutan-hiro/entry-12091521209.html