キース・ジャレット、気難しさ第1位のピアニスト。

キース・ジャレットといえばジャズ界の大物ピアニスト。気難しいことでも知られていて、海外でもディーヴァとかプリマドンナとか言われます。

この言葉を知らない方のために説明しますと、いずれも本来は悪い言葉ではありませんが、こういう、批判的な意味合いで用いられる場合わがままで気難しいアーティストを指して揶揄するときに使われる言葉です。

キース・ジャレットは男性ですけれど、批判的に使われる場合は性別は関係ないです。

何がどう気難しいのかというと、キース・ジャレットのコンサートに行った体験がある人ならご存知だと思うんですが、異常に聴衆に厳しいんですよ。咳もだめ、掛け声もだめ、客席からのノイズがだめ。たとえば日本でも大阪で演奏を途中で放棄してしまい一部の客が激怒したという事件もありました。知らないかたはこのまとめを御覧ください。

これはミュンヘンでのニュースらしいんですが、コンサートは無事に終わったら心ですよ。ですが終わって最後の拍手の時に客席からカメラのフラッシュが焚かれたため、キース・ジャレット激怒「Why did you come?」お前何しに来たの?と吐き捨ててステージから姿を消した、と。

筋金入りのジャレット・ファンなら「フラッシュを光らせた人間が悪い、ふざけんな」で終わりでしょうが、そんなファンだけが会場を埋め尽くしているわけではないでしょう。そう、普通の人なら写真ぐらいいいじゃん、って思うかもしれませんね。

といいますのも、日本では演奏会が始まる前から終わり切るまで写真撮影が禁止されていますが、ヨーロッパでは事前に写真撮るな動画だめよのアナウンスがある場合でも、「演奏終了後の拍手の最中はOKが基本」です。ジャレットの公演なので事前アナウンスは厳しめのものが入っていたと思いますが、演奏終わってるからいいよね、と思ったかもしれない。

あるいは駄目だとわかっていてこっそりやろうと思ったが、フラッシュがオンになっていて・・・という事も考えられる。

せめてスマホのフラッシュはオフにしといてくれよ、という話でもありますが、みなさんも経験がないですかね、普段はフラッシュオフにしているのに知らず知らず自分でどっかを触ってしまっていたがために、勝手にフラッシュがオンになっているという経験。

私はあります(なおコンサートでとかそういうやばいケースではありません。普通に撮ってて、あれ?光った、という経験がある)。

キース・ジャレットはやばい人だからフラッシュは絶対ダメ、とわかっていても、いやむしろそういう時に限ってフラッシュがうっかりオンになっていること、あり得る。残念。

さあ、そこで考えるわけです。チケットに高いお金を払っているのに、自分ではない他人のせいでコンサートが台無しになる可能性がある。そもそもコンサートが途中で中止になる可能性もある。それでも払い戻しはおそらく、ない。

あなたならどうする?

難しいアーティストだからこそうまく行った時の満足感は想像を絶する、希少価値がある、聴きたい!と思うか、そんな面倒なアーティストのコンサートなんか行きたくない、と思うか、意見は分かれるでしょう。私個人の意見としては「行きたくない」派ですが、どちらの意見も理解できるように思える。