客席が舞台に限りなく近いホール、本格稼働中

バレンボイムが力を入れているベルリンの新ホール、ピエール・ブーレーズ・ザールが無事に開館、公演が精力的に実施されているようです。

最新の写真が彼らのFacebookページに掲載されていたので、いくつかここでご紹介致しましょう。近いんですよ。舞台から客席までが。

楕円形の客席、そもそも客席の中心に舞台がある、例えが適切かどうかわかりませんが、相撲の客席のようなイメージ。相撲のように土俵はなくてフラットだから、相撲よりももっと近いかも。

いやしかしこのズッカーマンとブロンフマンの公演の写真も、上のバレンボイムの写真も、ものすごく客席に近いですねえ。息づかいが聞こえる、という言葉がぴったり。最前列ならたぶん呼吸もよく聞こえるはず。ポゴレリチが弾けば鼻息がきっとぶわーっと顔にかかるレベル(ポゴレリチの鼻息は鋭く、強い)。演奏者がひそひそと会話をしているその内容まで聞き取れてしまうほどでしょう。

最前列2列(3列?)ぐらいは可動式の椅子のようなので、そこを使わなければ客席とわりと距離ができる、っていうか舞台が広がるので10-20人ぐらいのアンサンブル公演ならそのスタイルですね。それでも近いけれどね。

これまでのコンサートホールのように舞台が1列目よりずっと高い位置にがっつりと作られていて、という形ではないので、より客席との一体感が生まれるのでしょう。今後こういうホールが増えていく・・・かな?多分傾向としてはこっちの方じゃないかなあ、とか思うわけですが。

ところで、客席を見回してみますと、スーツ姿の男性などにまじってジーンズの人もいますね。日本ではまだまだ「コンサートはドレスアップして」というイメージが強いですが、こうやってカジュアルに楽しめればいいですよね。カジュアルな服を着つつも、聴いているのはシューベルト、強度の共感と感動を持っている、とか、何かいいですよね。

スーツを着ていると、しわが出来ないかとか、ちょっと気にすることもありますが、ジーンズなら、ストレスフリーなのもいい。