ポリーニがキャンセル&キャンセル

ポリーニはもう76歳なんですよね。あの矍鑠としたポリーニはもうない。何年か前にリサイタルを聴きましたがあまりのぼろぼろぶりに愕然としました。だが不思議な事にいまだに世界最高のホールに出演しまくっています。もしかすると私が聞いたとき調子が悪かっただけなのかもしれません。昔のポリーニってこんなにすごかったんだぜ?

ブラームスを選ぶのもどうかと思われるかもしれませんけど、この絶対に外さないぜ的な安定感はかなり気持ちいいですよ。

いや、人間だもの、調子のいいとき悪いときはありますよね。ホロヴィッツだってめちゃくちゃな時期がありましたし、初来日は最悪だったと伝えられていますもんね(伝聞と映像でしか知らない)。ポリーニも調子があがったりさがったりしているのかもしれない。

でも先月末ぐらいからまた公演をキャンセルしています。先月末はハンブルクのエルプフィルでのリサイタルを、そして今週末の10日日曜はウィーン楽友協会のリサイタルをキャンセルしました。インフルエンザとかいう事です。どうぞお大事に。

代役はそれぞれエリザベート・レオンスカヤとルドルフ・ブッフビンダー。さすがにポリーニクラスには若手や中堅ではなく大御所をぶつけてきますね。

そして面白かったのがプログラムなんですよ。ポリーニがシューマンとショパンのプログラムだったのに対し、レオンスカヤはベートーヴェンの31,32のソナタとシューベルトの21のソナタ。そしてブッフビンダーは・・・・ベートーヴェンの3,8のソナタとシューベルトの21のソナタ。・・・おっとこれは、なんたる偶然か必然か。狙ったわけでもなんでもなく、単純にたまたまだったということでしょうけれども。

代役による公演の詳細は以下のURLです:
レオンスカヤ
https://www.elbphilharmonie.de/de/programm/elisabeth-leonskaja/11232
ブッフビンダー
https://www.musikverein.at/konzert/eventid/32689