アルゲリッチのデュオパートナーになる条件は

アルゲリッチはピアノのパートナーをどういう基準で選んでいるのでしょうか。アルゲリッチがソロリサイタルをもうやらないことは周知の事実となっていますが、デュオならやる。それもかなり頻繁にやっている。

このたびも、ドイツ・グラモフォンから、なんと俺達のセルゲイ・ババヤンとのデュオで新譜をリリースするというではないか。え、ドイツ・グラモフォン?え、ババヤン?と私もおどろきました。

プロコフィエフのロミオとジュリエットのババヤン編曲作品ほか、だそうですよ。不思議ですてきなレパートリー。いや、ババヤン、ソロリサイタルも聴いてみたいよね。

それにしても、と、不思議に思うのは、アルゲリッチはデュオのパートナーをどうやって決めているのか、という点です。ババヤンはいいとしても、今度シンガポール国際ピアノ・フェスティバルに一緒に登場するパートナーが謎。

アルゲリッチは今年のシンガポール国際ピアノ・フェスティバルにアルゲリッチが登場するんですが、まいどおなじみのプロコフィエフの協奏曲第3番に加えて、ピアノのデュオも演奏する、と書いてあってそのパートナーがなんと。

https://www.sso.org.sg/sipf/programme/martha-argerich-dario-ntaca-in-recital

Dario Ntacaっていうアルゼンチン人らしいんですよ。ダリオ・ンタカ。誰?聴いたことない名前だ。新人か。アフリカ系でNから始まる名前の人や地名があるのは知っていましたがアルゼンチンにもいるんだろうか。それともやはりアフリカ系の人だろうか、と思って調べてみたんですがこの人の情報がほとんど出てこない。

いやこれはすごい若いから全然まだ情報ないのかな、と思ってさらに調べていった結果、でて来たのはむさ苦しいババヤン風の(ババヤンごめん)おやじさん。どうやらヨーロッパの小さな都市?のオーケストラとかで音楽監督とかをやっていたみたい。結構なお年の模様。ブラームスのバラード作品10があったよ。

うーむ。指のもつれがあやしい。

彼にとって見ればアルゲリッチとのデュオということでかなりの売名になるわけですが(こうやって日本のブログにも紹介されてるわけだし)、アルゲリッチはよく受けたな、そしてシンガポール側もよく受けたな、と思うんですが、やはりこれは本人からの強烈なアピールとアプローチがあった結果、アルゲリッチが断りきれずに引き受けることにした、と読むのが妥当でしょうか。地元アルゼンチンの人だし。