出場者発表のリーズ国際コンクール2018は攻めの姿勢

来年9月に開催されるリーズ国際コンクールの出場者が昨日発表になりました。

https://www.leedspiano.com/68-competitors-announced-for-2018-competition/

68人。ビデオ審査には200人近い応募があって、そこから60人まで絞るつもりがレベルが高すぎて68人になったそうです。

出場者といっても、第一ラウンドは4月にニューヨーク、シンガポール、それからベルリンで開催されるそうなのです。リーズでの開催は第2ラウンドから。9月。そこにたどり着けるのは24人だそうです。微増微減はあるでしょうけれど24名。うん。リーズまでの道のりは、遠い。

出場者の分析をコンクール自身が公式サイトで発表していて、半分がアジア。中国と韓国が11人ずついるそうです。68人の3分の2はヨーロッパに住んでいるそうです。女性の出場者は全体の35%。それから史上初めてシリア人が選ばれたそうです。これから中東が出てくる可能性。

今回のコンクールではいろいろと面白いことが企画されていますが、特にねも的に面白いなと思ったのは、アスコナス・ホルトというロンドン最大手の音楽事務所がマネージメントを引き受けるという点と(いわばジャニーズが引き受けるという感じですと言えば分かりやすいか)、メンターとしてポール・ルイスとマレイ・ペライアのアドバイスを受けられる、という点ですか。いずれも、優勝者が、という但し書きはないので、必ずしも優勝した人が選ばれるわけではないはず。

メンターというのは、先生とは違います。もう少し緩いというか、困った時にアドバイスをしてくれる、そういう存在かと。若いピアニストがキャリアをスタートさせる時って、暗闇のなか広大な海を突き進むようなもので、どちらに向かっていいのやらさっぱり訳が分からない、という状態にも陥りがち。そんなとき、明るく輝く灯台のように、こっちへいけば?と言ってくれる頼りになるやつ。それがメンター。サンキュー、メンター。

コンクール側としても、著名ピアニスト2人がメンターを務めてくれることで、若手の援助が出来る=若手が道を過たず成長できる可能性が高まるのでは=コンクールの名声を高めることが出来る。というプラス要素がありますでしょう。著名コンクールで優勝or入賞はしたものの、自滅して消えて行くケースも少なくないので、それをなんとかして回避しようという試み。

面白い。