ウィーン・フィルのニューイヤーコンサートってありますよね。あれは毎年わりあいすぐにCDとDVDがリリースされますが、実は全然売れないそうですよ・・・。数十枚とかせいぜい数百枚レベルだと、関係者から聞いたことがあります・・・。つらい・・・。でもきっとそれでも儲けが出ているんだろうね・・・。
というわけで今日はクライバーン国際コンクールのニュース。
DECCAというとクラシック音楽のメジャーレーベルとして日本でも広く知られている。昔はロンドンとも言われていたのですが、いまはデッカで統一されている。どうしてデッカとロンドンという二つの名称があったのかという点はこことか御覧ください(・・・知恵袋だがな)。ま、権利関係の問題でした。
そんな話はおいといて、クライバーン国際の上位3名の録音をデッカがリリースすることになったようです。コンクールのサイトには出ていませんが、ソースはノーマン・レブレヒト。
レコード会社はどこも大苦戦していますが、デッカのようなメジャーレーベルが、いかにクライバーンとは言え、優勝者も決まっていないのに、CDをリリースするというのはさすがにチャレンジですね。
チョ・ソンジンもドイツ・グラモフォンと契約して、リリースしたCDは爆発的に売れましたが、契約はショパンコンクール優勝後でしたしね。
かつてはハルモニア・ムンディからクライバーン優勝者のCDが出ていましたが、セールスは伸びなかったとのこと。デッカが出して、成功するか。うむ、勝算ありと踏んだのでしょう。
CDリリースは結果発表後2週間以内にされるそうです。なので優勝後のセッション録音ではなく、おそらく実況ライブ録音を使用するのでしょう。どのようなセールスプロモーションを考えているのか。クライバーンは優勝者にものすごい数の公演がありますから、そこで即売する、、、ぐらいしかとりあえず思い浮かびません。ハルモニア・ムンディだってそれぐらいしていたでしょうけど、それでも売れなかった、のではないでしょうか。うむ・・・。
すんごい技を繰り出して欲しいという気持ちもありつつ、やっぱり難しいんじゃないの、という思いもあり、というところ。プロモーションの行き先を見守りたいです。
蛇足ですが、最近あるピアニストのインタビューを読んでいたら、CDをリリースすることとは何か、とかけて、「子供の成長の写真を撮るようなものである」、と解いていました。CD録音とは、ひたすら完璧を求めるのではなく、その時の自分の状態を切り取って保管するようなもの、だそうです。
今や写真も、フィルムでもデジカメでもなくスマホでさっと撮って、そのままほとんど見ずに終わる。時々思い返したようにみる、そういうものになっていますね。それに近いよというようなことが書いてあって、そんなものかな、といまいち納得できない思いと同時に、なんとなくどこか腑に落ちるところもありました。