フランツ・リストの作品の数はともかく膨大ですよ。長生きしたからというのもありますけれど、腕を見せるためにその時かぎりでちゃちゃっと書いたような作品もたくさんありますし、書き直しもたくさんあるからどう処理していいのやら。
しかしそもそも、コンサートで弾かれるリストの作品ってそれほど多いわけではないですよね。リストは嫌い、という人もある程度おられるようですし、「リストを中心にしたコンサートはチケットが売れにくい」というのが定説です。はい。
んで、リストの作品がどれだけ多いかというと、ピアノに関係する曲だけで99枚CDが必要なぐらい。・・・と言ったらのけぞって泡を吹いて倒れる方も居られますか。ブクブクブクー。そうかそうか、そんなに多いのか。
スカルラッティの555曲のソナタなんて子どもみたいなもんだな。スコット・ロスのスカルラッティのソナタ全集なんてたった34枚だぜ。たったの。
で、99枚分の音を録音しちゃった酔狂な人、もちろんマニアの方々はご存知でしょうが、本日あえてここでご紹介しましょう。オーストラリアのレスリー・ハワード。どこからどう見ても、骨の髄まで完全にマニアですね。公式サイトの自慢げなサングラスがわけがわからなくて笑えるぜ。スコット・ロス同様、ハワードの名前は長く残ることでしょう。
本人公式サイト:
http://www.lesliehowardpianist.com/
ボックスセットはHMVで買えます。たった3万円です。1枚あたり303円です。
http://www.hmv.co.jp/news/article/1012160042/
楽譜が欲しい方は、全部網羅しているかどうかわかりませんがここからどうぞ。ブダペスト版。一体何冊あるんですかね。
全集には興味がないと言っていたリヒテル(ショパンの前奏曲だって抜粋にしちゃうんだぜえ?)にコメントを求めたら果たしてどう言っただろうか。あっそ、ふーん、で終わっちゃうでしょう。きっと、多分。
ところでそんなリストを知り尽くしたリストのスペシャリスト、レスリー・ハワードが一番好きなリスト作品は何だか知っていますか?(ソースはここ)
答え:オラトリオ「キリスト」
おーい。ピアノ曲じゃないじゃないか。しかも長いし(約3時間)。いや、この中の4曲だけがピアノソロに編曲されているそうなんですがね。そしてそれがハワードによれば、またいい感じなんだそうですがね。
聴いてみたい方はぜひレスリー・ハワードの全集を買いなよ!!・・・・バラ売りしてるのかな。いや、こういうのこそぜひSpotifyで配信して欲しい。