グリーグのピアノ協奏曲第2番

未完成の有名な曲といえば何でしょうか。モーツァルトのレクイエム?ブルックナーの9番?プッチーニのトゥーランドット?・・・・・。

グリーグのピアノ協奏曲はご存知ですか。イ短調。有名な曲に属しますもんね、ご存じの方も多いでしょう。あれは別に未完成ではありません。しかしこのたび、未完成の第2番の協奏曲が初演されるそうです。なんということだ。

断片、スケッチ程度しか残っていなかったこの第2番が演奏可能なまでにちゃんと1楽章作品として補筆され、このたびマーク・ベッビントンがロイヤル・フィルと共演で初演すると。というか録音する(既に録音した?)というお話。補筆したのはRobert Matthew-Walker という人だそうです。へー。

Although Grieg’s Second Piano Concerto, commissioned by his Peters Edition in 1882, was never completed, the approximately 150 bars he sketched hint at what might have been. Following Grieg’s few instrumental indications, Robert Matthew-Walker has orchestrated ­the complete sketches in the sequence in which they were left, to make a coherent single movement giving, for the first time, the clearest indication of what Grieg had in mind for a work left tantalisingly unfinished. Just three bars have been added to preserve continuity and overall coherence. It receives its premiere recording here.

グリーグの第2協奏曲はペータース版によって1882年に委嘱されたが、完成はしなかった。約150小節のスケッチが残っており、そこから類推するほかない。グリーグの書いた幾つかの楽器指定をもとに、ロバート・マシュー=ウォーカーがオーケストレーションをほどこし、単一楽章の、統一性のある作品に、史上初めて仕上げた。全体の連続性と統一感を持たせるため、3小節だけが追加された。そしてその曲の史上初のレコーディングが現実となった。

http://slippedisc.com/2018/02/griegs-second-concerto-receives-a-world-premiere/

未完成といっても「完成しかけ」から、「まじでスケッチだけ」まで、いろんな未完成があると思うのですが、これはけっこう後者の未完成なのではないかなと思います。どんな曲なのか大変気になりますね。グリーグは基本的に小品のプロでしたが、大曲でもいい曲ありますしね。

というわけで今後もしこの曲がグリーグの協奏曲と認知され、演奏され続けるようなことがあるとすれば・・・・気をつけておきたいのはプログラミングの問題だ。

有名なケースは「メンコン」で知られるメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲。実はメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲は2曲あるんだぜ?あ、分かったファニー・メンデルスゾーンの作品だね!・・・違います。フェリックス・メンデルスゾーンの作品が2曲ある。有名なのはホ短調。それより遥かにマイナーですがニ短調の曲があるんですよ。これです。

意地悪なコンクールが課題曲にマイナーな方の協奏曲を指定して、それに引っかかった人がいるというのも聞いたことがある。

それからラヴェルのヴァイオリン・ソナタも。ラヴェルにももう一曲ヴァイオリン・ソナタがある。遺作、と書かれることもあるけれど、これもコンクール課題曲に出ることがあるんだよ。引っかからないでね。

グリーグ国際ピアノコンクール(http://griegcompetition.com/)っていうのがありますけれど、そこでも将来この新しい方の協奏曲を指定してくる可能性があるから、若いピアニストの皆さんは気をつけてね。とりあえず今日は金曜日だし、最後にグリーグの「第1番」の協奏曲でも聴いて、雪の日をやりすごそうぜ!

ルービンシュタイン先生はいつだって格好いいね。