ホールの中であなたが座りたい席はどこか。ステージ上?

クラシック音楽は、静寂を好む芸術であると、昨日書きましたが、もう一つ特殊なことがあります。それは、個人個人の座席の希望が、がかなり明確にある、ということです。日本人は特にそうです。あのホールはあそこに座るのがベストだ、とか、あそこのホールなら、さらには、特定のジャンルであれば、ここ、とか、いろいろ言われています。

マニアならではの本当にマニアックな楽しみ方です。大ホールとか、2000席を越すサイズを持つホールも結構あるのですが、その中でもどこがいい、とか、そこがベストだ、とかいう話しを聞くと、本当にスーパーマニアックな世界だなと思いますよね。またそれが楽しいらしいのです。いや、ほんと楽しいんだと思います。

それがやがて偏狭、排他、独善へと進んで行くと問題になるのですが、ともかく、お金を払って行くからには自分のできるだけ希望の席に座りたいという気持ちは理解します。

カーネギーホールが最近、あなたはホールの中のどこに座るのが好きかという質問を聴衆にしたそうですが、その回答で、けっこう多かったのが「ステージ上」という答えだったのだそうです。具体的な回答の内容やら数字やらは掲載されていませんでしたが、以下のFacebookの投稿がそれ。

ステージ上で聴く、というのは日本のホールではなかなかない体験できないかもしれません。ですが欧米ではけっこう普通にステージ上に客席が出たりします。もちろん、通常の席が売り切れたか、売り切れに近づいたから、ですが。

聴衆がよけいなことしたらどうする、セルフィーとか撮り始めたり、アーティストと接触したり(握手とか含む)、楽器にあたって楽器を壊したらどうする。あと消防法上問題ないの、とか、ぱっと考えただけで思いつくネガティブ要素はいっぱいあるのですが、でも欧米では乗せちゃうんですよね。わりと軽い感じで(軽い感じじゃなかったらごめん)。消防法も日本とは違うかもしれないし、舞台上にお客を乗せちゃうことに対する考え方も違うのでしょうね。かくいう私もウィーン楽友協会などいくつかのホールで舞台上の席に座った経験があります。

もちろん、舞台席に座るのが嫌いな人は欧米にもいて、自由に振る舞えない、窮屈、などと考える人もいるようです。でも、売り切れているんだったらもっとたくさんの人の入ってもらいたいなとは、思いますよね。

日本でも、満席の公演で当日券としてでもいいので、舞台席を設けてくれいないかな、とは思うものですが、各劇場のみなさま、いかがでしょうか。