フォークトとテツラフを襲った悲劇が一転、ヒロイン誕生

私のFACEBOOKのタイムライン上に流れてきたんですが、ストラド誌に掲載されていたこの映像には心臓をやられましたね。このYouTube映像はこの事故が起こったピアニスト、ラルス・フォークト本人による投稿なんですけど。

今年8月、ドイツはブレーメンのコンサートホールで、クリスチャン・テツラフ(ヴァイオリン)とラルス・フォークト(ピアノ)のデュオ・リサイタル、そのアンコール最中のトラブルなんです。別々のタイミングで、テツラフとフォークトそれぞれの楽譜が散らばるんですよ。

まずテツラフが自分の楽譜をめくろうとしたらうっかりめくりそこなって床に散らばっちゃうんですよ。→テツラフはピアノの楽譜を見て弾き続ける。

それを譜めくりさんは無表情でなおしてあげた後(どうやら別のページを開いちゃったんですけどまあそこはご愛敬)、こんどはフォークトの楽譜をめくったら、おおっと!フォークトの楽譜もばらばらと落下し・・・。

演奏を中断して最初から弾き直してもよかったのかもしれませんけれど、二人は演奏を続行。ばらけた楽譜も譜めくりさんはもとに戻してあげて、ちょっと演奏は乱れるものの、最後まで二人は弾ききりお客さんも大喜び。お辞儀ももちろん彼女を呼び寄せ三人で!

細かいところは映像を見てもらうとして、これがもし、自分が譜めくりをやっている最中に起こったらと思うと心臓をキュッと締め付けられますね。パニックになってうまく対応出来ないかも。冷静に対応している(少なくとも冷静に見える)譜めくりの女性はなかなかすごいですよ。どうやらニュルンベルク交響楽団のヴァイオリニストらしい。この人です。写真小さくてすいません

譜めくりって恐ろしい仕事なんだと言うことを、この映像を通して皆さんにもお伝えしたい。譜めくりさんをバイトで雇うなら「タダでお願い」なんて言わず、できるだけたくさんギャラをあげてください。

譜めくりって、全然注目されないけど、めちゃくちゃ集中力使うし、かなり大変なんですよ。