イタルタス通信に掲載された長―いマツーエフのインタビュー

タス通信に掲載された長―いマツーエフのインタビュー

ロシアの通信社、イタルタス通信に英語のページがあるということを知りませんでした。ロシアの通信社も英語のページを作るのか。こういうのってグローバル化っていう言葉でいいんでしょうか。

そのサイトに最近マツーエフの長―い、インタビューが掲載されていました。

http://tass.com/society/967293

4ページもあるぜ。

マツーエフ、今年12月に東京にやってきて、ラフマニノフピアノ協奏曲を一日で全部弾いちゃうというコンサートをやりますね。もちろんお相手はマリインスキー劇場管とゲルギエフ。

これ↓チケット、売れてそうですな!めでたい。
https://www.japanarts.co.jp/concert/concert_detail.php?id=584

コンサートしすぎ、とゲルギエフたちの悪口をいう人もいますけれど、いやいや、ロシア人のメンタリティを舐めてはいけません。あの人達は根本的に日本人とも、西洋人とも違うんです。ロシア人なのです。語弊があるかもしれませんが、太く短く、多分そういう感覚を持った人たちなのです。

これを書くとさらに語弊があるかもしれませんが、ロストロポーヴィチが80歳の誕生日を過ぎて間もなく亡くなったときも、すごい!80歳の誕生日を迎えて死ねた!と周りはけっこう大喜びだったそうです。

何が言いたいのかといいますと、例えばロシアの人たちにとってのコンサート。毎日別の都市でコンサートをすることとか、あるいは一日二回公演とか、彼らにとっては、屁でもない、というわけではないと思いますが、それほどつらいことではないみたいなのです。

マリインスキー劇場管は、年間に休日が一桁しかない、片手で数えられるぐらいしかない、という噂も聞いたことがあります。それでもOKらしいんですよロシアの人たちは。もちろん皆が皆そういうわけではないと思いますすが、タフな人たちが多い。マリインスキー劇場管のツアーはいつもめちゃくちゃなスケジュールなんですが、そして日本ツアーも毎日公演が入っていたりしますが「日本ツアーは楽だ」とか団員は言っている、という噂も聞いたことがあり、本当に意味不明だな、と日本人の私は思いますが、そういうもんなのでしょう。

自分の常識は、他人の非常識。

これをしっかりと憶えておいてください。日本人からしたらありえないことでも平気にこなす、それがロシア人なのだ。グローバル化とはいえ、世の中まだまだ多様。

なので、日本人の感覚で「過密スケジュールにつき、ろくな演奏は期待できない」と考えたり、勝手にそう思い込んだ頭で聴くのは間違い、ということです。

なお、このインタビューの中でマツーエフは「昨年自分は264回リサイタルをした」と言っています。本当か。本当なのか?日本人の感覚ですと公演数が100を超えると多すぎだと思うんですが軽く2.5倍ですわ。

だからといってマツーエフの演奏がぼろぼろかというとそうではない。

いやはや、ロシア人は、あなたとは違うんです。