ショパンの命日(の翌日)に寄せて

昨日、10月17日はショパンの命日。ショパン国際ピアノコンクールはいつもこの命日を挟んで行われることになっています。覚えやすいですね。いや別に覚えていなくてもいいんですけれど。1810年3月1日に生まれ、1849年10月17日に没。39歳と7ヶ月でした。

ショパン最後の作品はマズルカ作品68-4と言われています。楽譜はポーランドのショパン博物館所蔵。この楽譜が博物館のウェブサイトに掲載されていますが(上記画像)、そういう目で見るからか、乱れている。なんというか、やはり壮絶な感じがしますね。

画像へのリンク:
http://chopin.museum/=files/foto/5/322/o/8832091.jpg

この画像ではよくわからないな、と思いますよね。未完成で、実物を見ても判読ができない箇所があるそうです。とりあえずフランショームというショパンの友人チェリスト(ショパンのチェロ・ソナタはフランショームに献呈されている。)が補筆して完成させた。

以下にアシュケナージのYouTubeを貼り付けておきますので楽譜とにらめっこしながら聴いてみてください。ん、んんー・・・?わかるようなわからないような・・・いや、わからない!!

フレデリック・ショパン研究所のサイトには以下のようなことも書かれています:
http://en.chopin.nifc.pl/chopin/composition/detail/id/139

その一部を引用。

It is difficult to listen to this work as a whole, in its presumed, reconstructed form, without being moved. One is reminded of words once uttered by Witold Lutosławski: ‘For all its fantasy, the imagined world of Chopin’s works is a deeply human world – deeply human like the burning desire for some ideal’.

この作品、推測され復元されたこの作品を、感動なしに聴くことは難しい。20世紀ポーランドを代表する作曲家ルトスワフスキが語った言葉を思い出させられる。「すべての人にとって、ショパンの創造力により作られた作品、幻想は極めて人間的な世界を表現している。何かを求めようとする燃えるような人間的な欲求だ」

ショパン国際ピアノコンクールの本選は今夜からです。優勝者はだれか、ということも気になりますが、個人的にはだれがどんな演奏をするのか、ということの方が気になります。