リフシッツの新譜は編曲もの&4年前の録音

コンスタンチン・リフシッツは、ジャパン・アーツが力を入れて日本に呼んでいるピアニストの一人です。活働期間が長いから相当お年齢も行ってそうに思いますが、デビューが早かったこともあって実はまだ40歳。キーシンより若い。

紀尾井ホールでラフマニノフを弾いた演奏会を聴きましたが素晴らしい集中力、濃い演奏でした。リフシッツはいいピアニストだと思いますね。ええ。紀尾井ホールは完売していましたから日本での人気の高さもよくわかるというもの。

そのリフシッツの新しいCDがリリースされるとタワレコのサイトにあったのですが、よくみると録音が2012年となっている。これは相当古いな、なんででしょう。

こういう考えられる理由というのはいくつかあるのでしょうが、まず考えられる理由の一つというのが・・・昔からあるのが演奏者がオッケーと言わないパターン。録音はしたものの、演奏が気に入らず、リリースを拒否する、というもの。クライバーとかツィメルマンとか、有名ですね。

最近ではテオドール・クルレンツィスという気の触れた指揮者がいますが、彼があるオペラをスタジオ録音したものの気に入らずやっぱりご破産にして録り直ししたという狂気の沙汰のような噂もあります。本当だとしたら・・・どんだけロスがでかいのか・・・。

今やレコード会社というのは昔ほど体力がなく、どんどん弱る一方ですから、そういう事をされるのはつらいと思いますよ。本人が追加の費用を払っていたらとしたらともかく。そう、実際問題、レコーディングをするにあたっては、出演者がお金を出しているケースもあります。出演者が「買い取り」を強要されるケースもあると聞きます。ひどい場合は500枚とか買わされることもあるとか。

つまり、演奏家がお金を払って、自分のプロモーションのために録音をリリースするんですよ。

未確認ですが、ユンディ・リがベルリン・フィルと最近録音をリリースしましたが、あれは噂によればユンディがベルリン・フィルとダニエル・ハーディングを雇って録音につきあってもらったのだとか。

っと噂話で大変脱線しました。話をもとに戻しまして・・・録音年が古いもう一つの理由、それは、リリースする側の問題。このリフシッツの録音というのは、内容を見る限り、相当売りにくいCDですよ。なので、オルフェオも売るタイミングを考えていた(出来ればリリースしたくないな・・・と思っていたかもしれない)、という理由です。たぶん、このリフシッツの録音の場合、こっちじゃないかな・・。

いずれにせよ、せちがらい世の中だというわけです。みなさま、メリー・クリスマス!(もう終わってる)