ジュリアード音楽院の公開マスタークラスをネットで

天津に分校を出すことが決まっているジュリアード音楽院、マスタークラスがネット上で見られると聞いてさっそくチェックしてみましたところ、まさにライブ中継中でした。今はもう見られないけど以下のアドレス。

https://www.juilliard.edu/stage-beyond/juilliard-live

上記をクリックすると、今はシフ(と、ジョイス・ディドナート)のマスタークラスの宣伝ページになっていますが、今朝流れていたのはペライアのマスタークラスでした。受講生のリストと曲目も出ていて、なんと3名全員が中国人もしくは中国系であることに驚愕。ジュリアードはもはや中国人だらけと聞いていましたがそれを証明しているのではないですか。

これについて学校や教えるペライアはどのように思っているのだろうか。まあそんなこと言ったってこのブログだって日本人が書いているわけなんで、日本人が欧州の芸術を語っている事も妙なことなのですがね!(芸術は国境を超えると言うけど、まあ、完全にはなくなりません)

このジュリアードのマスタークラスで新しいなと思ったのが、字幕が出ていることですね。ライブで字幕が出た。これはちょっとびっくり。ペライアが語っていることがどんどんと文字になって映像の下に出てくるんですよ。ねもねも舎の環境では話す前に表示されたのだが、これはネット環境の状況による、のかな。

あらかじめ言うことなんて決まっていないし、文字を打ち直している様子もそのまま見えるから、ライブで誰かが入力しているんですよきっと、これ。うわー、金がかかっている。

グーグルが自動的に入力して見せているという可能性もゼロではないが、人の言葉を全てまで人工知能はまだ発達していないでしょう。(ターリーラー!とか、ペライアが歌ってみせっている音まで書いてある。こういうのはまだ無理でしょう多分。)

しかし、立ち止まって考えてみていただきたい。これは何のためのサービスか、なぜこんなのがあるのか。おそらく、我々のように非英語圏からのアクセス(やはり中国からがメイン?)への対応でしょう。そしてそのような人たちがかなり多いのでしょう。将来ジュリアード音楽院に入ってくれるかもしれない有力な層、そしてそれは非英語圏の層にリーチしたいんじゃかいかな。ネイティブな英語話者でない我々にも、字幕を出すことで障壁を下げてくれているのですね。レッスン中にわからない単語が出てきたらググればよろしいわけですし。

そのうちグーグルがもっと進歩すれば同時に訳も日本語(や各言語)で表示されたり、とかそういうことにもなるのでしょうね。うーむうーむ。

16日の日本時間朝にはアンドラーシュ・シフのマスタークラスもあるようですので、気になる人は見てみてはどうです?

https://www.juilliard.edu/event/120996/andras-schiff-master-class