JTホールの売上について。結果報告

JTホールのチケット販売は不調でした。年末の段階で40枚ちょっとだったので、これはだめかもと絶望しかかったほどです。

演奏者の知名度もさることながら、これは曲目のせいなのかも?とも思いました。もちろん、場所、日程など、他の要因もいろいろあったのだろうとは思うのですが。実際世田谷公演が早々に完売していたことを思うと、一番の要因は曲目だったのではないかなと。いかにディアベリ変奏曲でとんでもなく素晴らしい評価を得たピアニストであっても、それだけでチケットが売れるわけではない・・・!これは完全な見込み違いでした。(誤解のないように急いで書き加えておくと、演奏はかなり素晴らしかったです)

最後の2週間でやっと少し券売が伸びて、入場者数は145名。JTアートホールのキャパが256名なので入場率は56%。年末の悲惨な状況から考えると、そこまでみっともない結果にはならなかったと、少しだけ安堵しましたが、でもこのプロジェクト全体の収支は赤字となってしまいました。赤字ではだめです。演奏は精巧でしたが、興行としては失敗です。

「プレゼント」などのただ券は出さないと決意し実行

読者プレゼント!とかそういう形で入場者数を水増しさせることも可能でした。その方が客席は一応埋まって見えるので、お客さんからもへえすごいね、と思って頂けるかもしれない。演奏者としても客席が埋まっていた方が、空席が目立つよりもずっと嬉しいでしょう。

でもそれは誠実ではないなと考えました。チケットを買って下さった方に失礼だな、と。

聴きたい!と思ってお客さまはチケットを買ってくださっているのに、その裏で売上がよくないからタダ券を撒いちゃえ!ということをすると、購入者にとっては嬉しいことではありません。

無料チケットを発行することで、クラシック音楽の裾野を広げるとか、そもそも自分たちの存在を知っていただく、とかそのほか様々な考えがあるかもしれませんし、それも間違いではないかもしれません。しかしそれより今回考えたのは、上に書いたとおり、チケットを買ってくださった皆様に誠実でありたいと思うこと。それに加え、タダ券で来たお客様に次回以降も来て頂けるのか?という疑問点でした。

無料なら行くが、有料ならいかない、というお客様がたくさんになると、長い目で見ると損なのではないか。「ねもねも舎の公演は待っていればただ券が出る」そう思われてしまっては、買って頂けるものも買っていただけなくなる。

なので、ご招待はインタビューをしていただいた方などの関係者数名だけに絞り、仮にチケットが数枚しか売れなくても、歯を食いしばってもチケットをばらまかない、と固く決意。そのとおりにしました。

次回公演にご期待ください

第一回目の主催公演ということでいろいろわからないなか手探りでやりましたが、今後に繋がる良い経験が出来たと思います。次回は黒字を目指します。

第二回目以降の公演にもどうぞご期待ください。次回ももちろん「ピアノ」の公演を考えていますよ。ねもねも舎はピアノ好きの方々のための、思い出に残る&熱く燃えるイベントを考える集団なのですから。