ジョン・ケージとプリペアド・ピアノ

ジョン・ケージの話が出たのでついでにケージのプリペアド・ピアノの事について少しだけ書いてみましょう。

ジョン・ケージというと、4分33秒というピアノ曲が一番有名ですかね。私は絶対に認めませんが、いい曲です。特に2分55秒あたりが身悶えするぐらいいいです。かのクリスチャン・ツィメルマンもアンコールで何度か弾いたことがあるそうです。

念のため知らない方のために書いておくと、この曲は最初から最後まで何も弾かないという曲です。日本語字幕のついた実演の映像をどうぞ。

ハハハ(乾いた笑い)。

その次に有名な曲がソナタとインターリュードでしょう。しかしこの曲が実演にかかることは世界中でも稀です。4分33秒より遥かに少ない。それほど楽譜は難しいわけではないのですが、この曲はピアノをいじくるんですよ。しかもハードにいじる。ネジをばしばしと弦に挟んじゃう。

いい映像ないかと思ってしらべていたらこれとか見つかりました。どうぞ。

見えるでしょう。ニョキニョキと伸びるボルトが。これ、準備するのにも相当時間がかかるんですよ。実際にやってるところを1度だけ見たことがありますがね・・・(ただし全曲演奏ではなかった)。

いっぺん、聞いてみたいなと思いませんか?けっこういい曲なんですよ。全部聴くと一時間ぐらいかかるけど。

ジョン・ケージは日本に何度か来ていますが、どこでピアノを弾いたのか。高橋さんに伺いましたところ、青山の草月ホールだったそうです。あそこの例のベーゼンドルファーだったそうです。

なんと・・・。恐るべし、草月ホール。そう、かつてここは現代音楽のコンサートが盛んに開かれた場所だったのですよ。今はほとんど聞かないですが。なになにえーと、ここを借りるのは・・・げっ、30万近くするのか!!!高い、無理だな。却下。