世界の音楽事務所・群雄割拠。Dorn Musicの誕生

音楽事務所も群雄割拠の時代です。ニューヨークとロンドンを主な拠点とするIMGアーティストという、いわば世界でも最大手の音楽事務所がありますが、そのIMGアーティストで働いていたマネージャーが独立した、というプレスリリースが届きました。

そして評論家ノーマン・レブレヒトのサイトでも紹介されていました。

大きな音楽事務所から、マネージャーがアーティストを引き連れて独立する、というケースは、世界でも、日本でも起こっています。

仕事は結局、人間関係で回っている、とは体感的にも感じていますが、芸術の世界でも同じです。ずば抜けた才能であれば、人間関係なんて関係ない(例えば才能さえあれば性格が超悪くてもオッケー)、というのは、間違いです。言い切ってしまうのはどうかな、と思わぬでもないですが、ほぼ断定でオッケーかなと思います。

アーティストとマネージャーの関係というのも微妙で、マネージャーを奴隷のように扱うアーティストもいれば、友人や親のように感じているアーティストもいます。マネージャーとしてはどちらが仕事をしたいかというと、後者であることに間違いありません。

アーティストに頼られるマネージャーという人もいます。仕事が出来ることはもちろん、不安定に揺り動くアーティストの心の支えになってくれるような人です。

おそらくこのTanja Dornという女性もそういう人なのでしょう。でなければ、大手の音楽事務所から独立するよー、という人にアーティストが付いていくわけがないからです。

この新しい事務所のサイトを見ますと、所属アーティストとしてそれなりに名前の知れたアーティストの名前が載っている。

Dorn Music
http://dornmusic.com/

指揮者のクリスチャン・ヤルヴィ、アロンドラ・デ・ラ・パーラ、ヴァイオリンのアラベラ・シュタインバッハー、チェロのヤン・フォーグラーなど。ピアニストではクリスチャン・ツァハリアス(日本ではほぼ無名ですよね!残念!)やヤン・リシエツキの名前もあります。

彼ら全員にとって幸多い出発になることを祈っております!